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アイエム 歴史上の偉人のお話


No.1 一職を軽視するなかれ 「豊臣秀吉の心がけ」

 信長、秀吉、家康という戦国時代の三大武将で、一番の人気者は?と言えば、とくに関西では秀吉に軍配が上がります。 カンシャク持ちでうつけ者と言われた信長、家康も全国を平定し、徳川三百年の基礎を築いた知恵者ながら、どこかしら油断のできないタヌキおやじといった印象が強く残ります。その点、秀吉は一介の水のみ百姓からのたたきあげ、天下をとっても恬淡として明朗闊達。 負けても勝っても、有頂天にもならずメソメソもしなかったとか。

ある時ある人が太閤秀吉に尋ねたそうです。『太閤様にまでご出世されるには、それ相応に他の人とは違う心がけがあったことと存じますが、それはいったいどのようなものなのでしょうか』と。秀吉は笑いながら答えたそうです。 『ワシは太閤になろうなどとは思っていなかった。親方様の草履取りをしていた時は、草履取りを一心に努めたら、足軽に取り立てられた。 これは有難いことだと一生懸命仕えたら、次に侍になった。侍の仕事を夢中になってやっていると、いつしか侍大将になっていた。そしてついには姫路一城を拝領するに至った。ワシは一職をうれば一職、一官を拝すれば一官、その職官に没頭して今日に至った。ただそれだけのこと。他に出世の秘訣は何もない』と。

 

 また秀吉にはこんなエピソードも残っています。

木下藤吉郎(秀吉)が織田信長の草履番頭であったのは二十一歳の時。信長は二十四歳だったそうです。夜中であろうと、明け方であろうと、何の前ぶれもなく思い立ったら床をけって飛び出す信長の草履をあずかる仕事は、決して楽なものではなかったはずです。四六時中、信長の動静を注意深く見守り、とっさの外出に応ずる態勢が必要でした。信長がいつ何時玄関へ飛び出しても、藤吉郎が信長の草履を我が懐にしっかと温め、軒下に犬のようにうずくまっていたという話は有名です。

初め信長は、藤吉郎のそろえた草履を履くと生温かいので、『こやつ、主人の履物に腰をかけておったな』と叱りつけたそうです。

『こやつは役に立つか立たぬか…』常日頃から人間の才能を試す気持ちが非常に強かった信長は、本当はそう思っていなかったにもかかわらず、わざと叱って藤吉郎の返答を試したそうです。藤吉郎はありのままに答えました。すると信長は『まだ主人を言いたばかるかっ』と怒鳴りつけて、小姓に命じて藤吉郎の懐を探らせたところ、外懐には何もありませんでしたが、内懐から土砂が出てきました。

『まこと、そちゃ、草履を抱きおったな』と、ニヤリとする信長に、 藤吉郎は、『はい、お草履は手前のご主人、お風邪を召しては大変と存じまして…』と言って頭を下げたそうです。

 

 永い年月を経た今も人々に語り継がれる太閤秀吉の天下取り。しかし、厳冬の軒下に土砂のついた信長の草履を内懐に抱き、犬のようにうずくまっていた藤吉郎を忘れがちです。そんな籐吉郎があったからこそ、後に大阪城に天下を睥睨する太閤秀吉が生まれたのです。しかも当時の秀吉の脳裏に、いずれ天下をとって太閤になってやろうなどという野心は、まったくありませんでした。ただひたすらに今目の前にある仕事を我が使命と思い、懸命にご主人様に仕えていた。ただそれだけでした。

人生に目標を持つことは、とても大事なことです。しかし、目標達成に焦るがあまり、今日の努力を忘れがちです。今日があって、より明るい明日がある。だからあしたは明るい日と書くのだそうです。権利ばかりを主張し、義務をないがしろにする人が多い中、与えられた自己の場で、ただ死力を尽くす。人は見ていないようで見ているものです。やがて"あの人には見どころがある"と次の新たなポストが与えられる。そこでまた最善の努力をする。ひとつひとつ与えられた使命を忠実に果たすことが、何よりの成功への道と言えるかもしれません。

 

 

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